トマトの栽培方法、害虫・病気対策!実写真でわかりやすく!

トマトの品種・種まき・土作り・植え付け・芽かき・土寄せ・肥料・収穫・貯蔵・害虫・病気対策などを実写真でわかりやすく解説!

基本情報

トマトは風邪をひきにくくするビタミンCが多く、ビタミンCは体内で抗ストレスホルモンを合成するにも欠かせない。
ほかにも葉酸、カリウム、β-カロテン、食物繊維など体にいい成分がたっぷり含まれている。
強力な抗酸化作用を持つ注目の機能性成分リコピンも豊富なので、生活習慣病予防にも効果的。
トマトは健康野菜の代表格であり、お日様を浴びた露地もののほうが栄養価が高い(らしい)。
旨み成分グルタミン酸が、野菜の中では突出して多いことも特徴。
トマトが体にいい食べ物であることわざがあるくらい。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」
トマトの大部分の品種は生食用で、大きさは大玉、中玉、小玉。
大玉は主としてうすい赤色、中玉・小玉では赤色が主で一部、黄色や橙色・黒系・緑系の品種もある。
調理用・加工用は赤色。

科目 好pH 連作障害 発芽℃ 生育℃ 日照 発芽日数 好嫌光性
ナス科 6.0~7.0 3~4年 20~30 20~30 陽性 4~6 嫌光

コンパニオンプランツ

一緒に栽培すると病害虫を抑えられたり、成長を促進する野菜。
ニラ、チンゲンサイ、ネギ類、ラッカセイ、バジル
×ジャガイモ(枯葉が虫や病気を呼ぶ)

栽培時期

地域や品種により異なるので参考まで。(さいたま市想定)

3 4 5 6 7 8 9 10

作業

種まき     種まき 苗植え     苗植え 収穫 ~               

~  

収穫  

 

品種は何がいい?

日本だけでもおよそ240種類が栽培されており、色別では赤系・黄系・黒系・緑系の4種類が主流。
今年は、赤系と黄系の2種類を種まきから栽培することにした。

ミニトマト(赤)

カインズで買った種¥298-

  • 数量:0.7ml
  • 生産地:タイ
  • 発芽率:85%以上
  • 有効期限:2023年10月末日
  • 処理:農薬を使っていない
  • 採苗本数:およそ80本
  • 品種名:シュガーランプ
  • 販売:サカタのタネ

 

  • 発芽適温(地温):20~30℃
  • 発芽までの日数:4~6日
  • 生育適温:20~30℃

 

ミニトマト(黄色)

島忠で買った種¥305-

  • 数量:0.4ml
  • 生産地:インド
  • 発芽率:80%以上
  • 有効期限:2023年10月末日
  • 品種名:イエローミミ
  • 販売:アタリヤ農園

セルトレイに種まき(3月15日)

液体肥料をまぜた水で湿らせてから、各種を4か所ずつに種まき。
(他の野菜の種もまいた)

発芽しない!(3月29日)
発芽日数は4日~6日なので3月19~21日頃発芽するはずが、3月29日になっても、まったく変化なし。
最低気温が低すぎるからか・・・(発芽適温20~30°Ⅽ)

月日3/153/163/173/183/193/203/213/223/233/243/253/263/273/283/29
最高(℃)17.720.8
(14:14-40°Ⅽ)
15.39.315.6
(14:12-44°Ⅽ)
19.4
(14:25-
40°Ⅽ)
18.2
(11:18-32°Ⅽ)
23
(10:26-38°Ⅽ)
17.222.81413.215.3
(10:39-28°Ⅽ)
12.5
(15:45-30°Ⅽ)
18.2
(10:43-39°Ⅽ)
最低(℃)7.46.48.9
(6:16-8°Ⅽ)
7.153.3
(6:15-7°Ⅽ)
6.4
(15:52-20°Ⅽ)
9.4
(16:25-22°Ⅽ)
13.113.8
(6:4-17°Ⅽ)
8.810.110.58.46.9
さいたま市の気温推移()内はハウスで測定した時間と温度

 

再度タネをまく!(4月3日)

種まきから19日。あきらめて再度種まきをした^^
シュガーランプ

イエローミミ

よく見えないが、各トマトを2穴に2~3粒ずつまいた。

今度こそ芽を出してくれ!
追記)4/13 芽が出た!

育苗

発芽後、第一本葉出始めに間引き(2、3本に)、第二本葉出始めに1本立ちに間引き。
発芽後は保温温度を徐々に下げるとともにできるだけ日に当て、徒長しないようする。
5/18の様子

定植適期苗は本葉が7~8枚で、第1花房第1花が咲き始めている苗。
(人工授粉などで、第1花房には確実に実をつけること)
定植適期までの育苗日数は55~65日程度。

畑の準備

1週間前には堆肥と元肥(化成肥料、リン酸質肥料)をまいて耕し、(牡蠣殻)石灰は尻腐れ病予防のため必ずまくこと。
その後、高さ15㎝程の畝を作りマルチを張る。
マルチはシルバーマルチを使うとアブラムシの害をかなり防げる。

定植

植えつけの1時間ほど前に、育苗ポットに十分水を与えておく。(リキダスなどの活力剤入りがよい)
マルチに育苗ポットより大きめの植え穴を開け、苗鉢にたっぷり水を含ませてから、花房の向きが通路側になるように(後からの花房もすべて同じ向きになり収穫しやすくなる)植える。
株間は大玉トマトで50㎝、中玉、ミニトマトは30~40㎝。
トマトの根鉢に接触するように、ニラを左右に置いて植えつける
・地上部は、ニラの香りが害虫防除
・地下部では、ニラの根に共生する拮抗菌の抗生物質がトマトの病原菌を減らす
・ニラは伸びたら収穫すると、根の張りも促されて病気予防の効果も高まる
また、株間60㎝にして中間にバジルを植えるとよい。
・バジルが適度に水分を吸うため、トマトの果実は水っぽくならず甘くなる
・バジルの香りがトマトにつくアブラムシなどの害虫を忌避
畝の肩にはラッカセイを植えるとよい。
・科が違うので病気や害虫が異なる
・トマトの果実が甘くなる
・ラッカセイがマルチ代わりになり、泥はね減らし病気になりにくい
・空間を効果的に使える
・微生物の働きでトマトに養分を供給
ラッカセイは茎が伸びたら、2週間あけて2回程度通路の土を株元に土寄せすると生育が良くなり,莢もよくとれる。
早めだが、植えつけ(6/7)

植えつけた後、短い竹棒などを斜めに茎と枝の間を通して挿すと安定する。
また、マルチを使わず藁や麦をマルチ代わりにするのもよい。
(収穫後、すき込むことで土壌改良になる。)
その後、透き通っている肥料袋などで風よけをしておく。

栽培管理

定植後は3~5日おきに活力剤入りの水を与える
主枝の誘引は支柱に20~30cm間隔でひもで8の字になるように結びつける。
本葉のつけ根から出るわき芽はすべてかき取る
地面についている葉っぱもすべてかき取る。(虫対策)
収穫目標の花房(3~5段)が咲きだしたら、その上の葉を2~3枚残して主枝を摘み取る。
わき芽や主枝の摘み取りは、ハサミを使うとウイルス病を伝染させる恐れがあるので、手で晴天日の午前中に行うこと。

尻腐れ予防には・・・

大玉トマトの場合、カルシウム不足から尻腐れになることがある。
予防には、果房のすぐ上の後ろの葉(小葉の集まり)をカットしておくだけ。

裂果

トマトが収穫前になり実が割れる・裂果することがある。

裂果の原因と対策

雨が降らず土が乾燥した後、大雨などであると急激に水を吸い上げるので、実の肥大するスピードに皮が追い付かず、割れる。
そのため、雨が当たらない様にビニール掛けをしたりするが、トマトの畝の周りに三角ホーで5㎝程の溝を作り雨が降った際にその溝から流れるようにする。
その溝の上に敷きわらなどをしておくと雨による泥はねも防ぐことができる。
また、トマトは、強い光を浴びると、実を守るため皮を硬くするが、実が肥大する時だと耐え切れなくなって裂果する。
トマトが日当たりを好のは「葉」であって、「実」は直射日光を浴びないほうが皮が軟らかくなる。
しかし、実に光がほとんど当たらないと、なかなか赤くなりません。適度な葉がかかるようにするとよい。
また、アイコ、麗夏など、裂果に強い品種を選ぶのも有効。

追肥

第1花房および第3花房の果実がピンポン玉程度の大きさになった時の2回を基本として、後は草勢をみて適宜行う。
追肥の方法は、マルチをまくり、1株当たり化成肥料軽く1握り(約25g)を畝肩部の中心にばらまき、軽く土寄せして、マルチを再度かける。
亜リン酸入りの液肥を葉面散布すると生育が良くなる(らしい)

病虫害

さまざまな病虫害が発生するので、殺菌剤や殺虫剤を散布して病虫害を防除する。
主要な病害は青枯れ病、疫えき病、灰色かび病、ウイルス病など。
主要な害虫はアブラムシ、オンシツコナジラミ、アザミウマ類など。

収穫

第1花房の第1花を確実に着果させることが重要。
第1花房にしっかりと実がつけば、その後も順調に実をつける。
第1花房に実がつかないと、その後の実つきが悪くなり、収穫量が落ちる。
収穫を安定させ収穫量を上げるためにも、第1花房には確実に実をつけること。
人工授粉をすると安心。
大玉トマトでは一つの花房に多く着果した場合、4~5果になるよう摘果する。
ミニトマトの場合は摘果しない。
赤く熟したものを、朝の涼しいうちにハサミで切り取り収穫していく。

トマト
最新情報をチェックしよう!