パセリの品種・土作り・植えつけ・芽かき・土寄せ・肥料・収穫・貯蔵害虫・病気対策を実写真でわかりやすく解説!
基本情報
地中海沿岸地方が原産地で、冷涼な気候を好む。
草丈は15〜25cm程度。
二年草に分類されるため、一度植えれば、2年は続けて収穫することができる。
葉のタイプによって種類が分かれ、西洋では「平葉種(イタリアンパセリ)」が一般的で、日本では「縮葉種(カーリーパセリまたはモスカールドパセリ)」のほうが主流。
イタリアンパセリのほうが苦味は少ない。
日本では飾りとして見られ、食べずに残されることも多いが、栄養価も高く、ビタミンA、ビタミンB1・B2、ビタミンCやカルシウム、マグネシウム、鉄分を多く含んでいる。
科目 | 好pH | 連作障害 | 発芽適温 | 生育適温 | 発芽日数 | 発芽光性 | 日照 |
セリ科 | 6.0〜6.5 | 1~2年 | 20℃ | 15~20℃ | 14~20日 | 好光性 | 半陰性 |
コンパニオンプランツ
ナスやピーマンなどナス科 特にナスとの相性が良い。
パセリとナス科の野菜の双方の生育が促進される。
また、パセリは夏の強い日差しが苦手なので、ナスやピーマンの葉に隠れるとよく育つ。
パセリの草丈は低く、葉が放射状に広がり ウネの上をおおい、マルチの代わりになってナスやピーマンの根を保湿する効果もある。
パセリの香りで害虫忌避の効果もある
パセリ(セリ科)と、ナス・ピーマン(ナス科)に付く害虫は異なり、別種の害虫は 互いを避け合うので、パセリに付きやすいキアゲハやハダニの飛来が少なくなり、ナス・ピーマンに付きやすいアブラムシやハダニも近寄らなくなり、野菜全体の害虫被害が少なくなる。
トマトは混植NG?
木嶋先生によると、同じナス科でも トマトとの混植は パセリが溶けるように枯れてしまうらしい。
ただ、相性はいいという方もいるので・・・
栽培時期
地域や品種により異なるので参考まで。(さいたま市想定)
月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 翌年1月 | |||||||||||||||||||
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上・中・下旬 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 | 下 | 上 | 中 |
種まき~収穫 | 種まき①~ | 収穫①~ | ~種まき① | 種まき②~ | ~収穫① | ~種まき② | 収穫②~ | ~収穫② |
品種は何がいい?
品種には、多収の縮葉種「グランド」平葉種の「イタリアンパセリ」などがある。
現在国内で栽培されているパセリは「中里」という品種の系統で「瀬戸パラマウント」や「USパラマウント」「グランド」など。
今回はこのパラマウントパセリ
一番近所の島忠で買ったパセリの種¥206-
- 数量:5ml
- 生産地:イタリア
- 発芽率:60%以上
- 有効期限:2023年10月
- 販売:アタリヤ農園
- まく時期:3月下旬~7月中旬、9月上旬~10月上旬
収穫時期:6月中旬~9月下旬、11月中旬~翌年1月中旬

種まき
3号ポットに種まき用用土を入れ、発芽率が悪いので種を5~8粒まき、好光性なので薄く覆土する。
発芽までは乾燥しないように水を与える。
発芽日数14~20日。
発芽後に間引いて本葉2枚のころまでに1~2本立にする。
畑の準備
植えつけの2週間くらい前までに、石灰・堆肥・元肥をまいてよく耕し、畝を立てる。
定植
本葉5~6枚くらいで、株間20~30㎝で植えつける。
苗に十分水をあげてから植え付けると根の付きがよくなる。
わき芽かき
本葉10枚の頃に脇芽が出てくるので、取り除いたほうが主枝が立派に育つ。
追肥
葉の色が黄色っぽくなったら追肥する。
化成肥料を株間にまくか、液肥を利用する。
収穫
葉っぱがちりちりとカールしてきたら外側の葉から順に収穫。
はさみを使わずに、根元から手ではがすようにもぎ取る。
夏場なら1週間くらいでまた収穫することができる。
長く収穫する
夏から秋にかけてパセリは次々と花芽をつけるが、花になると葉の成長がとまり収穫量が増えない。
花芽は見つけたらすぐに切る。
(花芽は太く真っすぐに上に伸びるので他の葉と見分けることができる)
また、下の方にある古い葉や病気になった葉は早く取り除くこと。
通気性が悪くなるとパセリが病気にかかりやすくなる。
害虫
虫の害が多くない野菜だが、キアゲハの幼虫やヨトウムシ、アブラムシ、ハダニなどが寄ってくる。
カーリーパセリではアブラムシが縮れた部分に入り込むとなかなか取り去ることができない。
パセリにも使える農薬を買って対処したほうがよい。
病気
病気ではうどん粉病、軟腐病、立枯病などが発生する。
症状が軽い場合は、その部分だけ抜き取ったり切り取ったりする。