ゴーヤの栽培方法、害虫・病気対策!実写真でわかりやすく!

ゴーヤの品種・土作り・植えつけ・肥料・収穫・病気・害虫対策を実写真でわかりやすく解説!

基本情報

和名・別名:ツルレイシ、ニガウリ

ビタミンCが多く含まれていて、炒めても壊れにくく、カリウムやカロテンも多く含み、栄養的にも優れている。

沖縄の炒め物料理ゴーヤーチャンプルーに欠かせない野菜で、このほか、サラダ、天ぷら、和え物などに使われる。

果実の形は、紡錘形、円筒形、卵形など。
長さで10cm程度から30cm以上のものもある。
果色には淡緑色から濃緑色、また、白色がある。

ゴーヤーの特徴である苦みは一般に、青皮・細長種は強く、白皮・円筒状の厚肉種は少ない。

科目 好pH 連作障害 発芽適温 生育適温 発芽日数 発芽光性 日照
ウリ科 5.5~6.5 2〜3年 25〜30℃ 20~30℃ 7~10日 嫌光性 陽性

コンパニオンプランツ

一緒に栽培することで互いに良い影響を与え合う植物の組み合わせをコンパニオンプランツという。

 ネギ類

長ネギの根に共生する細菌は抗生物質を出して、土の中の病原菌を減らす効果がある。

ウリ科と長ネギを混植すると、病気予防に効果がある菌(バークホーデリア・グラジオリー)から抗生物質がでて、つる割病などの病気が発生しない。

マリーゴールド

センチュウ類の防除に役立つ。

マリーゴールド自体は、センチュウを殺虫しないが、近づけないようにする。

なので、ネギ類のように混植する必要はない。(近くに植える)

相性が悪い野菜

マメ類

インゲンやエダマメなどをゴーヤの近くには植えると、害虫の被害が大きくなる可能性がある。

つるありインゲンは〇?×?

つるありインゲンは根っこに根粒菌が共生し、空気中の窒素を取り込み周囲の土を肥沃にする。
ゴーヤはその養分を利用しながらよく育つ。

また、ゴーヤは独特の香りを漂わせるため、害虫がほとんどつかないので、インゲンにつきやすいカメムシ、アブラムシ、アズキノメイガ(フキノメイガ)などの害虫が寄り付きにくくなる。

ただし、ウリ科、マメ科はネコブセンチュウの被害に遭いやすく、一緒に栽培すると被害が増大する場合があるとも言われているので、一緒の栽培はしない方が良いという説もある。

栽培時期

地域や品種により異なるので参考まで。(さいたま市想定)

4 6 7 10
栽培作業 種まき~   ~種まき 植えつけ~   ~植えつけ 収穫~         ~収穫

品種

普段目にする緑色のゴツゴツとしたゴーヤ以外にも真っ白なゴーヤや長かったり、太かったりと様々な種類がある。

あばしゴーヤ

沖縄地方でよく見られる太くてずんぐりしたにがうり。
ハリセンボンという魚(沖縄名:アバサー)に似ているのでこの名前に。
味は苦味が少なく肉厚でジューシー。長さ20~30cm。太さ直径7cmから15cmまで様々。

長れいし

キュウリみたいに細長いにがうり。
九州地方で栽培されることが多い。
太さは直径4~6cm位、長さは約20cmから長いものは80cm以上になる。

太れいし

うす緑色~白に近い緑色のにがうり。
長さは8cmから10cm位とこぶりで、太さが5~6cm。

白れいし

白いにがうり。イボは丸みを帯びて極端なトゲ状のものはない。
長さは10cm~20cmぐらい、太さは5~7cmぐらい。
味は苦味が少なくジューシーでサラダにも向いている。

ウチはこのゴーヤ!

2023年アグリフェスタでもらったこのゴーヤ。

 

種まき・育苗

ポット(9〜12cmサイズ)に2〜3粒ずつ、種を指の第一関節の深さまで押し込んで種をまき、土をかぶせ、手で軽く押さえて水やりする。

5粒あったので、1粒ずつ、5つのポットにまいてみました。

 

発芽したら本葉2枚の頃に間引いて1本立ちにし、最終的に本葉4〜5枚の苗に仕上げる。

発芽率を上げるコツ

ゴーヤの種は、種皮が固くて発芽しにくいため、爪切りなどで皮の一部を傷つけ、吸水しやすくする。

そして種を布に包み、一晩水に浸けて休眠打破しておく。

畑の準備

定植(直まき)の2週間以上前までに苦土石灰2握り(約100g/1㎡)を散布。

1週間前に直径30~40cm、深さ30cmほどの穴を掘り、底に堆肥約1kgを入れ、掘り上げた土に化成肥料1握り(約50g)をかき混ぜて穴に埋め戻し、周りの土を集めて高さ10cmほどの定植床(直まき床)を作り、ポリマルチをする。

定植は本葉が2~3枚(4〜5枚)の頃に行います。

植えつけ

晴天の暖かい日の午前中に植え付けると、活着がよくなる。

地植えの場合は株間90cmほど。

植えつけ後はたくさん水を与える。
もしくは、植えつけ前にポットを水につけておく。

また、苗が小さいうちはつるが伸びておらず、ネットまで届かないので仮の支柱を立てておく。

肥料

肥料を与え過ぎると、葉ばかりが茂って花芽が付かなくなるため施肥量はほどほどに。

最初の実がつき始めた頃を目安に、株の周りに軽く1握り(約30g/1回)の追肥。
追肥の際は「中耕」しておく。根元の部分や地中に広がる根を傷めないように。

葉の色が薄く黄色く変色するようであれば、肥料切れ。
その場合、即効性のある液肥を施し、様子を見ながら2週間に1回を目安に。

水やり

地植えは根付いてしまえば水やりをする必要はない。
しおれたようになるようであれば、たっぷり与える。

仕立て

支柱、棚、地這いいずれでもOK。

支柱の場合は、定植から2週間くらいで、支柱を立ててネットを張る。

はじめのうちはツルが細く株元に絡み込んでしまうため、ヒモで誘引する。
その後は巻きヒゲを伸ばしてどんどん生育するので、放任。
(葉があまり重ならないように適時誘引)

整枝

摘芯・放任どちらでもよい。
摘芯の場合は、本葉5~6枚(5~6節)の時に摘芯をして、子づる3~4本を伸ばす。

ネットからツルが飛び出してブラブラすると樹が弱るので、飛び出したツルの先端は摘心する。

ツルを放任すると過繁茂になり実がつきすぎて大きくならないため、できるだけ上の方にある元気のいい子づるを3〜4本伸ばし、それ以外のわき芽は摘み取る。

病気

病気には比較的強い作物ですが、主にうどんこ病などが発生。

うどんこ病

被害が生じている部分はすぐに切り取って捨てる。薬剤を使用することも効果的。

また、うどんこ病予防のために風通しの良い状態を維持する。
ゴーヤは葉がたくさん茂るため、そのままにしておくと蒸れてしまうので、不要な部分の葉は取り除き、風が通るように整える。

つる割れ病

害虫

アブラムシ、ダニ、スリップス類が発生する。

ウリノメイガ

葉やネットの周辺に小さな黒いふんがあったら疑う。

緑色の芋虫が、実に穴を開けて入り込んだり、葉裏や、葉を糸のようなもので閉じて中に入り込んだりして、葉を食害する。

見つけ次第捕殺して、被害を拡大しないよう対処する。

特に栽培後半戦の8〜9月に多く発生するので、あまりに被害が酷い場合は、収穫を諦めて薬剤散布をする、もしくはその時点で撤去する。

ヨトウムシ

葉が白く透けたようになる。
まだ小さなヨトウ虫が葉の表皮と筋を残して食べて、透けて白く見える。

そのうち虫が大きく成長してくると大きなフンが落ちていたり、実に穴を開けたり、葉が大胆にかじられるようになる。

初期に見つけて捕殺する。早期発見と早期防除で対応。

収穫

開花から収穫までの期間は気温の影響が大きく、気温が低い時は開花後30日前後、気温が高い時は開花後12~20日。

株が疲れる原因になるため、種とりで残す以外は若採りする。
ゴーヤーの果実は若採りしても十分食用になる。

果実のへた(果梗)は細く硬いので、ハサミで切り取る。

ゴーヤの実が採れたら、炒め物やサラダ、佃煮、おひたし、お茶などで楽しむ。

また、黄色く熟したゴーヤの実は、苦みが少なく、柔らかい果肉を楽しめるが、完熟ゴーヤを収穫せずにおくと、株が疲れてしまう。

熟したゴーヤ

熟した実を見つけたら、中を見ると真っ赤な果肉はゼリー状で舐めるととても甘い。
完全に熟すと実が割れて、赤いタネがぶら下がるので、赤い果肉を洗い落とし、乾燥させて保存しておけば、来年種まきができる。

ゴーヤの片付け

収穫や種採りなどが終わったら、つるや葉が黄色くなる前に撤去する。
そのまま育て続けると、虫が寄ってくるといった問題もあるため、片付けるほうがよい。

ゴーヤを片付ける際は根元をカットし、2~3日放置。
すると枯れてくるので簡単に片付けられる。

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